
人工股関節形成術は
日本人の変形性股関節症はほとんどが臼蓋形成不全に引き続いて生じた二次性股関節症です。図表の㈿および㈸の時期(末期股関節症)に人工股関節形成術は行われます。この時期のレントゲン写真像は骨頭の扁平化(ラグビーボール状)しており、大腿骨頚部は短縮しています。関節裂隙は消失し、やや外側上方に脱臼しています。骨盤の端々には骨のトゲが出来ており、骨の中には骨のう胞という空洞があります。
その他、関節リウマチ、大腿骨骨頭壊死、ペルテス病、大腿骨頚部骨折後の二次性関節症及び原因不明の一次性股関節症の末期に対しても人工関節形成術を行っています。
人工股関節はだいたい4つのパーツからできています。大腿骨に挿入するステム、大腿骨骨頭(ジルコニア、メタルの両方を使っています)、骨頭とともに関節の動きをするポリエチレンライナー、骨盤の中に挿入するアセタブラールシェルがあります。当院では骨との固定には骨セメントを使用しないで骨の進入(ボーンイングロースといいます)をもって行うチタン製のステムとアセタブラールシェルを使用します。ただし骨が非常にもろいような方には骨セメントによる固定をしています。
両側の脚の長さが違う場合ステムを挿入するときに出来るだけ同じになるように調節します。しかし、骨盤のゆがみや、腰椎の側弯変形などがあると少し長くなったりする事があります。同じ長さであっても、術前に脚が短いのになれていれば、長く感じる事が多いようです。生活の中で気にならなくなるのが普通です。
症例1.
日本人に多いタイプの亜脱臼性股関節症です。
症例2.
関節リウマチによる股関節症。大腿骨骨頭が吸収し、骨盤の中心性脱臼を認めます。骨盤底に多くの骨移植をしました。
症例3.
股関節固定術後に大腿骨頚部骨折を来たし骨癒合が得られなかった症例です。
脚が外側に開けませんでした。
症例4.
小児の頃に化膿性股関節炎を患い、その後、股関節が脱臼し動きが非常に悪くなった症例です。
症例5.
小児期にペルテス病を患い、大腿骨の骨頭変形(巨大骨頭と頚部短縮)を来たした症例です。
症例6.
大腿骨骨頭壊死による股関節症の症例です。
症例7.
左側は先天性股関節脱臼により小児期に大腿骨骨きり術を受けています。成人になり、股関節の痛みが強くなった症例です。










