総合リハビリテーション部
回復期リハビリ病棟部門
理念と基本方針
回復期リハビリテーション病棟の理念
機能回復とADL能力改善を通してQOLの向上とノーマライゼーションの実現を目指します
回復期リハビリテーション病棟の基本方針
- 急性期を脱し生命徴候が安定した人々に対し、より集中的なリハビリテーションを展開し、機能回復と早期の在宅復帰を目指します
- 身体機能に応じた移動能力、ADL能力・QOLの向上を図ります
- 多職種が相互に尊重し合い連携を深め、チーム一丸となってリハビリテーション医療を行います
- 医療安全並びに医療倫理規程を遵守し安心・安全のリハビリテーションを提供します
- 急性期や生活期との連携を深め、シームレスケアに努めます
- 生涯教育を推進し、スタッフの質の向上に努めます。また学びやすい職場環境を構築します
平成31年4月1日 改定
概要
回復期リハビリテーション病棟は、主に脳血管疾患や大腿骨頸部骨折などの急性発症疾患の患者さんが、急性期治療後の身体機能の回復が著しい時期に、濃厚なリハを提供する病棟です。身体機能の回復はもちろんのこと、日常生活活動の再獲得やライフスタイルに合わせた趣味活動なども視野に入れ、それぞれの退院後の生活(自宅生活・復職・復学など)に向けたリハを展開しています。
それぞれの疾患特性に合わせ専門的な知識・技術を備えたスタッフによる質の高いリハサービスを提供しています。患者さんとそのご家族が退院後も安心して充実した在宅生活が送れるようにスタッフがチームで支援いたします。
実績
回復期病棟に入院した患者 | 1,899名 |
---|
疾患別患者数 2018年
分類名 | 件数(割合) |
---|---|
廃用症候群 | 4(1%) |
その他神経疾患 | 10(1%) |
脊髄損傷 | 13(2%) |
その他整形疾患 | 19(3%) |
頭部外傷 | 22(3%) |
脊椎術後 | 35(5%) |
人工関節術後 | 77(11%) |
脊椎・骨盤骨折 | 140(20%) |
大腿骨骨折 | 151(21%) |
脳血管疾患 | 231(33%) |
総数 | 702 |
疾患別平均年齢
分類名 | 平均年齢 |
---|---|
頭部外傷 | 53.8 |
その他整形疾患 | 54.4 |
その他神経疾患 | 64.4 |
脊髄損傷 | 67.2 |
脳血管疾患 | 69.9 |
脊椎術後 | 72.2 |
廃用症候群 | 72.5 |
人工関節術後 | 73.8 |
脊椎・骨盤骨折 | 77.4 |
大腿骨骨折 | 79.0 |
全体平均 | 72.9 |
疾患別平均在院日数
分類名 | 平均年齢 |
---|---|
人工関節術後 | 45.45 |
脊椎・骨盤骨折 | 54.84 |
脊椎術後 | 57.2 |
頭部外傷 | 59.36 |
廃用症候群 | 60.25 |
大腿骨骨折 | 69.69 |
その他整形疾患 | 71.37 |
脳血管疾患 | 75.44 |
その他神経疾患 | 91.5 |
脊髄損傷 | 106.3 |
全体平均 | 65.99 |
疾患別退院先
分類名 | 自宅 | 居住系施設 | 急性期病院 | 療養型病院 | 老人保健施設 |
---|---|---|---|---|---|
廃用症候群 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 |
その他神経疾患 | 7 | 1 | 0 | 1 | 1 |
脊髄損傷 | 9 | 1 | 2 | 1 | 0 |
その他整形疾患 | 18 | 0 | 0 | 1 | 0 |
頭部外傷 | 20 | 0 | 1 | 1 | 0 |
脊椎術後 | 31 | 0 | 2 | 0 | 2 |
人工関節術後 | 76 | 0 | 0 | 1 | 0 |
脊椎・骨盤骨折 | 122 | 4 | 5 | 5 | 4 |
大腿骨骨折 | 105 | 19 | 4 | 10 | 13 |
脳血管疾患 | 161 | 13 | 21 | 18 | 18 |
全体 | 551 | 39 | 35 | 39 | 38 |
リハビリ紹介
活動向上室でのリハビリテーション

回復期リハ病棟では、ご退院後の生活を考慮して、キッチンを使用した調理練習やご自宅の畳の上での生活を想定した床上動作練習、趣味活動に通じるカルチャー活動ができる活動向上室を設けています。
言葉や食事をするためのリハビリテーション

失語症など言葉の問題を抱える方が、周囲の方々とのコミュニケーションを図ることができるように言語聴覚士がリハビリを行います。各病棟に言語聴覚療法室があり、落ち着いた環境で集中的にリハビリを行うことができます。また、「食べるとむせる」などの食事に問題を抱える方が、どのようにすれば安全に食べることができるのか、食事のリハビリも行なっています。
お口の運動など、食べ物を用いない「間接練習」から、実際に食べ物を摂取する「直接練習」を行なっています。
食事のリハビリでは言語聴覚士とともに、作業療法士、歯科衛生士や管理栄養士、看護師など、多くの職種がチームを組んで関わります。
ご退院後の生活を考慮して

脳卒中や高齢の骨折の患者さんなどは、いくらか後遺症を抱えた状態でご退院される方も少なくありません。退院前には身体機能の状況に合わせた住宅改修のご提案、退院後の生活環境に合わせた動作指導や家族指導、QOL(生活の質)向上を目的としたカルチャー活動やスポーツ活動などのお手伝いもいたします。