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総合リハ部『なぜ口から食べないといけないのか』講演会

9月19日、第16回総合リハビリテーションセンター研修会が開催されました。

今回は一般社団法人TOUCH 代表理事の舘村卓先生をお迎えし、『なぜ口から食べないといけないのかー3つのキーワードで考える摂食嚥下障害への対応』というテーマでご講演いただきました。

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病気や高齢になると、口から食べる機能(食物を認知する、噛んで柔らかくする、飲み込む)が低下する場合があります。
そうなると、食物が気管に入り、肺炎を起こしてしまうため、胃や腸へ管を通し(経腸栄養)、静脈へ点滴(経静脈栄養)して栄養摂取することが必要になります。

私たちリハビリテーション専門職は、対象となる患者さんが経腸栄養や経静脈栄養にならないよう、口から食べる機能を維持回復していただけるように日々取り組んでいます。

今回の講演では、舘村卓先生に歯科医師の立場から食べる機能の必要性やその対応方法についてご教授いただきました。

以下がポイントです。

1.口から食べる機能を失うと生きがいが失われがちになる。
2.経腸栄養や静脈栄養を行っても栄養状態はあまり改善しない。長期的にみると栄養状態は悪化する。
3.口から食べるための機能としては、顎と舌を前後左右に動かす能力が必要。日ごろからトレーニングしておく。
4.歯垢は肺炎の原因になりやすい。日ごろの歯磨き、口腔ケアが重要。
5.誤嚥を防ぐためには食事の姿勢が必要、体が曲がっている、足が地面についていないなど食事姿勢に問題があると、食事の際顎が引きづらい。その結果食物を飲み込む筋力が発揮しにくく誤嚥しやすくなる。

今回の研修会を通し、口から食べることについて、より探究心を持ち、日々の仕事に取り組む必要があると感じさせられました。
本年度も総合リハセンターでは多くの研修会を予定しています。

より良いサービスの提供ができるよう、スタッフ一同、研鑽を積んでいきたいと思います。

総合リハビリテーション部 理学療法士 江口