スタッフブログ

総合リハビリテーション部

今回、西大和リハビリテーション病院 リハビリテーション部 技師長 理学療法士 生野公貴先生をお迎えし、「神経リハビリテーションにおける物理療法と運動療法の治療戦略」というテーマで、2日間に渡りZOOMでご講演頂きました。

電気刺激を中心とした物理療法の意義、文献や客観的なデータをもとに電気刺激が与える効果をご教示していただきました。上肢・下肢・嚥下それぞれに対して、症例を通して具体的な介入方法を機器のパラメータや動画等で分かりやすく学ぶことできました。どの部位も共通として、課題特異的なトレーニングに物理療法を併用していくことが効率的かつ効果的に結果が出ており、今後の臨床活動に活かせる内容でした。
生野先生のご講演では、どのような症例に対しても、予後予測や評価、効果判定を必ず行っているのが印象的でした。ただ対症療法的に治療機器を使用するのではなく、病態を考察し評価、治療を繰り返すことの大切さを改めて学びました。
生野先生はお忙しい中にも関わらず、ご講演の予定時間を超過しても、私たちの質問に快くご回答していただき、今回は本当にありがとうございました。
今回の講義をしっかりと臨床に活かし、患者様により良いリハビリを提供ができるように努めていきます。

総合リハビリテーション部  理学療法士 寺口拓真
2022年11月4日~5日、12月3日~4日に運動器認定理学療法士臨床認定カリキュラム教育機関研修会(熊本機能病院)をオンラインにて開催しました。講師は当院理学療法士の坂田、今屋、牛島、元松、さらに成尾整形外科病院の城内若菜先生をお迎えして行われました。講義内容は基礎医学的な内容から、各種運動器疾患に対する診断、評価、治療に加えて自立支援、患者家族教育、社会資源の活用など多岐にわたって網羅されています。本研修により運動器にかかわる領域は幅広く対応できるようになると思われます。
研修の総時間は30時間という過酷なものでしたが、全国から参加された方々は大変熱心に聴講していただきました。準備した我々も勉強になり、受講生の皆様にも多大にご協力いただき感謝しています。
 本研修会は日本理学療法士協会に承認された運動器認定理学療法士取得を目指す方のための必須研修会です。取得を目指す方は、来年も当院主催で開催予定ですので、奮ってご応募ください。運動器理学療法の質向上に向けて、一緒に勉強していきましょう。今後ともよろしくお願い致します。





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今回は『姿勢と呼吸から介入する摂食嚥下リハビリテーション』と題し、東京医療学院大学准教授の内田学先生にご講義いただきました。

 

研修会では、嚥下に携わる姿勢のほか、多職種連携について詳しく教えていただきました。

 


 

私たちの臨床の疑問に親身にアドバイスしてくださり非常に参考になりました。

 

今回の研修で学んだことを、リハビリテーションに活かしていけるように、スタッフ一同努力を続けて参ります。

内田先生、お忙しい中ありがとうございました。

 

2022年度 熊本機能病院主催 運動器認定理学療法士臨床認定 カリキュラム研修会

【日程】 2022年11月5日(土曜)、6日(日曜)、12月3日(土曜)、12月4日(日曜)
【時間】 9:00~18:00 (全日程)
【形式】 オンライン(LIVE配信 zoomを使用します)
【定員】 30名(定員になり次第締め切ります)
【受講費】 20,000円

申し込み期間を過ぎましたので、募集を締め切ります。
たくさんのご応募ありがとうございました。

カリキュラムはコチラ

お問い合わせ先 熊本機能病院 総合リハビリテーション部 理学療法課
担当:今屋将美
E-mail:imayamasami@yahoo.co.jp
電話:096-345-8111(代表) 内線1856

今回、令和4年度の第1回目の総合リハビリテーション研修会として、

山形県立保健医療大学 作業療法科 特任教授の平山和美先生をお迎えし、

「記憶のメカニズムとその障害」のテーマでご講義頂きました。

平山先生は「高次脳機能障害の理解と診察」(中外医学社)を執筆されている高次脳機能障害分野の第一人者の先生で、この研修会に来て頂くのは3度目になります。

 

記憶は陳述記憶(記憶を再生する際に本人が内容を意識できる記憶のことです)と手続き記憶(記憶を再生する際に内容を意識できない記憶です:例えば、自転車の乗り方など)に大きく分類されています。

今回は、先生の著書である「高次脳機能障害の理解と診察」に沿って、陳述記憶である

言語性短期記憶障害や出来事記憶、意味記憶について、関係する脳の部位やMRI画像での同定の仕方など臨床で大切なことをご教授頂きました。

特に出来事記憶に関係する「Papezの回路」については、その回路に関係する脳部位ごとに障がいの特徴や検査方法など詳しくお話しいただきました。


先生のお話は研究の結果や臨床での症状、先生の経験などが含まれており非常に勉強になりました。記憶の障害はアルツハイマー病などのイメージが強いですが、脳卒中や頭部外傷など様々な病気、けがなどで起こりえるため、今回のご講義の内容を踏まえて対象者の脳画像や臨床での評価をしっかりと行っていく必要があると思いました。


最後に、今回ご講義を頂いた平山先生が大会会長を務めておられる

「第46回 日本高次脳機能障害学会 学術総会」

が2022年12月2日、3日に山形で開催されます。皆様、ふるってご参加ください!


 

 

 

今回、江戸川病院 言語聴覚士の中川良尚先生をお迎えし、「失語症の長期経過と訓練アプローチ」というテーマで2日間に渡り、リモートでご講義いただきました。


 

中川先生は失語症の患者様に長期間リハビリテーションを継続することで、数年単位で失語症が回復していくことを多くの論文で証明しておられます。講義では、若手スタッフにも理解しやすいように、基本的な失語症の考え方やメカニズムに始まり、リハビリや支援の必要性について、そして長期的経過の予後予測についてデータを示しながらわかりやすくご教授していただきました。

失語症の症状分析をしっかり行い、どこで問題が生じているのか見極める力を付けることがやはり大事なことであると改めて感じさせられました。また、長期的に関わる中での目標や在宅で行う課題の設定、外来リハビリにおける実践や考え方など先生が実際に行われていることなどを具体的にお聞きできたことは大変参考になり、勉強になりました。



私たちも様々な症状の患者様に向き合いながら丁寧な分析を行い、この研修で学んだことを患者様に還元できるよう頑張っていきます。

総合リハビリテーション部 言語聴覚士 湯浅唯香
今回、なか整形外科京都西院リハビリテーションクリニック顧問の小野志操先生をお迎えし、「エビデンスに基づくTKA・THA術後リハビリテーションの実際~脱臼予防と可動域改善について~」というテーマで、2日間に渡りZOOMでご講演頂きました。

変形性関節症や人工関節の基礎的な部分、局所の機能解剖などを客観的なデータを用いながら分かりやすくご教授いただきました。

人工膝関節全置換術(TKA)、人工股関節全置換術(THA)ともに侵襲組織の治癒過程を把握し、腫脹の管理や筋の滑走性改善など、軟部組織の状態をしっかり整えていくことが重要であるという内容が特に印象に残りました。

また、THAにおいては、人工関節の構造やインプラント設置位置、運動軸を理解することで、「できる動作」に目を向けた脱臼予防指導が行えることを知り、大変勉強になりました。



 

今回の研修会で学んだことを活かし、患者さんによりよいリハビリテーションを提供できるようにこれからも研鑽を積んでいきたいと思います。

 

総合リハ部 理学療法課 東廉

 

今回、畿央大学大学院 健康科学研究科 神経リハビリテーション学研究室 畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの森岡周先生をお迎えし、「半側空間無視の病態と介入戦略」と題し、2日間に分けてリモートでご講演頂きました。


半側空間無視があるのか、ないのかで判断するのではなく、詳細に評価し、サブタイプに分けることで、効果的に介入できるということを詳しくご教授頂きました。病態、メカニズムを理解することで各職種がどのように半側空間無視を呈する患者さんへ対応していかなければならないのか理解することができ、今後のチームアプローチに活かすことができると感じました。


今後はAIや臨床意思決定を補助するテクノロジー開発や活用が進んでいくということも話されていました。私達も日々の臨床での観察、記述を大切にし、研究、臨床の実践、継続をしていくことで、そういった分野の発展に寄与できるのではないかと感じました。

総合リハ部 理学療法課 中島裕太
今回、聖隷浜松病院リハビリテーション部 原田康江先生をお迎えし、「手指腱損傷に対するハンドセラピィ」というテーマで、リモートでのご講演をいただきました。



講義内容は、手指腱損傷に対する腱の働きや解剖、腱の治癒過程、ハンドセラピィの目的、複合組織損傷、症例提示まで幅広い内容をご講演いただきました。特に、症例の問題点に焦点を当てたスプリント作製や、主治医や多職種との密な連携に関しては、当院のハンドセラピィに対する支援を改めて見直す良いきっかけとなりました。

今回の講義を聞いて印象に残った内容は評価の重要さです。生じてしまった可動域制限の原因はなにか、早期の適切な評価とハンドセラピィが二次的拘縮の予防へと繋がることを再確認し臨床場面と繋げながら理解を深めることができました。また腱損傷症例に対して、時期に応じたハンドセラピィやスプリント療法の重要性やADLで患手使用を許可するとき症例の個性を考慮しできるだけ細かく説明する大切さを再確認することができました。



2日間に渡りお忙しい中にも関わらず、私達のために時間を作って頂きありがとうございました。今回の講義をしっかりと臨床業務に活かしていきたいと思います。


総合リハビリテーション部 作業療法士 江上梨子
今回は慶應義塾大学病院 リハビリテーション科 主任 阿部薫先生をお迎えし、『随意介助型電気刺激装置を用いたリハビリテーション』というテーマで、リモートでのご講演をいただきました。



講演内容は、随意介助型電気刺激装置を用いたHANDs療法の概要から、神経科学およびエビデンスに基づいた実践方法、日常生活動作に対する介入方法まで幅広い内容をご講義いただきました。特に、電気刺激と併用して使用する装具の選定方法や、多職種の連携による支援に関しては、当院の上肢機能に対する支援を改めて見直すきっかけになると思いました。

私が印象に残った内容は、日常生活動作に対する課題設定のきめ細やかさです。対象者の状況に合わせて「ペットボトルの蓋を開けるときに押さえる」「麻痺手で歯ブラシをもって歯磨き粉をつける」など具体的で本人が取り組みやすい課題を設け、電気刺激装置を外しても麻痺手の使用が習慣化するような治療戦略に対してとても感銘を受けました。

当院で運用している随意介助型電気刺激装置(商品名:IVES(OG技研))の導入基準や課題設定等についてスキルアップを図っていくことの必要性を感じました。対象者の「できる能力」を引き出し、日常生活で使える上肢機能を目指して支援していくことの大切さをとても感じた研修会となりました。


総合リハビリテーションセンター 作業療法士 亀田 早紀