スタッフブログ

お知らせ

「心電図」は心臓の電気的な活動の様子をグラフ状に記録し、循環器分野には不可欠です。

当院では循環器内科病棟に勤務する薬剤師、看護師、理学療法士などの多職種メディカルスタッフや心電図検査を担当する臨床検査技師が、日本不整脈心電学会が主催する「心電図検定」に取り組んでいます。

心電図検定とは➡心電図検定 – 日本不整脈心電学会 (jhrs.or.jp) (日本不整脈心電学会のホームページに移動します)
 
メディカルスタッフの目標は2級取得。心電図の中等度~高度な判読力を有し、一般循環器医、循環器勤務ベテランメディカルプロフェッショナルに相当するものです。

2021年5月から1級合格者の循環器内科医師を講師に朝の勉強会がスタート。自己研鑽として初めは数名だった参加者が徐々に増えていき、現在は週1~2回、1回30分、ハイブリット(院内・zoom)形式にて年間50回~70回が行われています。
 

<結果>
2022年1月 第7回心電図検定 1級1名 2級6名
2023年1月 第8回心電図検定 1級3名 2級6名
うち薬剤師1名が成績優秀者として日本不整脈心電学会のホームページに掲載されています。
2023年12月の第9回心電図検定でも15名が受験し、1級6名、2級5名が合格しました。
 
この3年で1級が10名、2級が17名【重複合格者8名含む】と年々、高度な判読力を持ったスタッフが増えています。また、チームとしても職種を越えてお互いに教えあうなど良い環境が整ってきました。専門職の立場から心電図を理解することで、さらに患者さんの治療に貢献したいと考えております。

 

今回は「エビデンスに基づいた認知症リハビリテーション」というテーマで、

大阪公立大学医学部リハビリテーション科田中寛之先生にご講義頂きました。

 


 

1日目は認知症についての基礎知識と、認知症の方への基本となる接し方についてご講義頂きました。

認知機能が低下している方の行動は、医療者から見れば問題行動として捉えられがちです。

しかし、その人が様々な経験から学んだ行動や記憶から呼び起こされた意味のある行動として捉えることが大切です。

こういったケアの考え方が「パーソンセンタードケア」であり、

認知症の方の視点に立って考え、リハビリテーションを行うことが大切であることを学びました。

2日目は認知機能、ADL、行動心理症状についてケースを用いて具体的なアプローチの考え方を学びました。

認知機能低下が招くADL障害が起こるタイミングの評価を行い、覚醒がよい時間帯に介入することや

不穏になる前の時間帯に介入することでストレス軽減になり、生活リズムの改善の一助となることを教わりました。

 

今回学んだことから、認知症に対してエビデンスを元に分析する視点を持ち、

真の意味で患者さんを中心としたチーム医療の実践を目指していきたいと感じました。

 

 


 

作業療法士 中嶋悠太

 
令和5年9月16日、11月29日に第43回総合リハビリテーションセンター研修会をオンラインで開催しました。

 

今回は、「脳の可塑(弾塑)性とリハビリテーション」というテーマで、

畿央大学大学院 健康科学部理学療法学科教授 ニューロリハビリテーション研究センター長である

森岡周先生にご講義いただきました。


 


 

1日目は脳神経が可塑的に変化することと、脳損傷後の運動機能回復のメカニズムについてご講義いただきました。

中枢神経系の回復のタイプやメカニズムを細胞レベルの変化から学ぶことが出来ました。

 

2日目はより臨床場面にそくした講演をしていただき、急性期から維持期までの回復過程に沿って

どのような考え方でリハビリテーションを行っていくのかを学ぶことが出来ました。

特に運動学習をより効率の良いものにするために、感覚入力や運動イメージをうまく利用していくことが大切だということが勉強になりました。

 

これからも患者様の日常生活動作の獲得、社会参加への復帰の一助となれるように研鑽を行っていきたいと思います。

 


 

理学療法士 井川 拓海
令和5年8月4日・5日の2日間でに第42回総合リハビリテーションセンター研修会をオンラインで開催しました。

 

今回は『肩関節リハビリテーション最前線』というテーマで、東北大学病院診療技術部リハビリテーション部門 部門長の村木孝行先生にご講義いただきました。

 


 

1日目は肩関節の解剖・運動学、患者様の多様性・機能障害の原因の多層性に対する検査・評価についてご講義いただきました。

特に肩甲上腕関節の運動が、上腕骨の回旋、隣接する関節や姿勢の影響などで変化するということを学びました。

2日目は原因の多層性に対する評価や評価結果に基づいた治療アプローチの方法を具体的に示していただきました。

臨床でよくみられる肩挙上時痛を分類し、機能低下の原因を特定するための評価、原因特定後の治療アプローチについて動画を交えて、わかりやすく説明していただきました。

村木先生のわかりやすい講義のおかげで、複雑で苦手意識のある肩関節に対して非常に興味深く、また腑に落ちる内容ですぐに臨床応用できるものばかりでした。

 

今回の講義で学んだことを実践し、患者様にさらに質の高いリハビリテーションを提供できるように今後も研鑽を積んで参ります。


 


文責:総合リハビリテーション部 理学療法士 莟祐弥
2023年度の運動器認定理学療法士臨床認定カリキュラム教育機関研修会を計画しております。

今年度は現地でのオンラインライブ配信と対面研修での研修会を企画しています。

下記要綱をご確認の上、是非ご参加下さい。参加ご希望の方はページ下部の募集要項よりお申し込みください。
【日程】

オンライン : ①2023年10月1日(日曜)、②11月4日(土曜)、③5日(日曜)

対     面 :   ④2023年12月2日午後(土曜)、⑤3日午前(日曜)

【時間】①~③9:00~17:50、④13:00~17:50、⑤9:00~12:10

【形式】オンライン(LIVE配信)および対面研修

【定員】20名(定員になり次第締め切ります)

【受講費】 25,000円

【受講対象】登録理学療法士を取得されている方

受講スケジュール2023   募集要項2023

お問い合わせ先:熊本機能病院 総合リハビリテーション部 理学療法課
担当:今屋将美
E-mail:imayamasami@yahoo.co.jp

電話:096-345-8111(代表)内線1856
3月24・25日の2日間で第41回総合リハビリテーションセンター研修会をZOOMで開催しました。

今回は『循環器疾患を合併する患者に対するリハビリテーション』というテーマで、順天堂大学保健医療学部理学療法学科教授/順天堂大学医学附属順天堂医院リハビリテーション室室長補佐の高橋哲也先生にご講義いただきました。



症状の把握や運動療法の基準など、循環器疾患の診方や身体所見・検査等の解釈、運動療法の実際、更には先生の取り組まれている最新の知見など教えていただきました。また、高齢患者さんの退院に向けた運動プログラムの考え方、評価すべき点も勉強になりました。すぐにでも実践できることばかりで、大変参考になりました。


今回の研修で学んだことを、日々のリハビリに活かしていけるようにスタッフ一同努力を続けて参ります。

高橋先生、お忙しい中大変ありがとうございました。


 

総合リハビリテーション部 理学療法課 龍佳那恵